〝帝衣は最高の死装束〟サーヴァント候補生紹介

ローマは滅びぬ、何度でも蘇るさ。初のサーバント候補生紹介

凛さん
今回は趣向を変えて、現在登場しているサーバントの説明ではなく、次に実装される(かもしれない)サーバント候補の紹介をしたいと思います
玉藻ちゃん
まあ次に実装されるサーバントについては、あちこちで議論されていますからいいと思いますけど、誰を紹介するつもりなんですか?
凛さん
東ローマ帝国皇帝ユスティニアヌスを支えた、皇后テオドラです。筆者的には次の星5サーバントの最有力候補だとか
玉藻ちゃん
なんでユスティニアヌスさんじゃなくて、その奥さんなんですか?
凛さん
ぶっちゃけFGOは、女性びいきだからね。カエサル(星3)とクレオパトラ(星5)、マリーアントワネット(星4)と、モーツアルト(星1)。夫婦やカップルで登場する場合、必ずと言っていいほど女性側が優遇されます
玉藻ちゃん
オリオンさんの扱いとか、ひどいですからねえ

オリオンとアルテミス。肩に乗っている方がオリオン

凛さん
でもこれは仕方ないの。だって世界史上の英雄のほとんどが、男性なんだもの。希少な女性の偉人は、優遇しなきゃ
玉藻ちゃん
なるほど、ではテオドラさんも、旦那さんのユスティニアヌスさんが有名な系ですね?
凛さん
そうです。でもテオドラさんもカッコイイので、楽しみにしててください

オドアケル王国の滅亡

凛先生

「前回はアルテラさんと、西ローマの運命について語ったわね」

玉藻ちゃん
ゲルマン民族の大移動とアルテラさんによる混乱のさなかオドアケルさんに滅ぼされるという話でしたね

凛先生

「そう、西ローマ皇帝を殺害したオドアケルは西ローマの皇帝を名乗らず、王冠を東ローマ帝国に返還し、自らを王として認めるように東ローマ帝国に要求します」

玉藻ちゃん
もう西ローマ皇帝の王冠に、価値はなかったってことですか

凛先生

「そんなオドアケル対して東ローマは、同じくゲルマン民族である東ゴート族を差し向けます。『あいつらやっつけて、占領したローマはあげるから』(意訳)というわけです

玉藻ちゃん
投げやり的ですねぇ。東洋的な、夷狄をもって夷狄を制す、と同じ考え方ですね

凛先生

「テオドリック王に率いられた東ゴート族は、オドアケルの王国を制圧し、南イタリアに東ゴート王国を打ち立てます。首都ローマは東ゴートの手に落ちます。かつての西ローマの領域には、ゲルマン民族の国がたくさんでき、かろうじて生き残った東ローマには、瀕死の状態でした」

玉藻ちゃん
まあどんな帝国だって、いつかは落ち目になりますからね

凛先生

「しかし、その状態を良しとしないとある夫婦がいました。東ローマ帝国皇帝ユスティニアスと、その妃のテオドラです。彼らは、世界の首都ローマを取り戻すことを誓うのです」

──ローマを取り戻せ──

凛先生

「当時の東ローマは、とても外征ができる状態ではありませんでした。度重なる異民族の襲撃は首都コンスタンティノープルに迫り、東はパルティアを滅ぼした大国ササン朝ペルシャの圧迫を受けて、劣勢を余儀なくされていました。ササン朝ペルシャは、かつてイスカンダルが滅ぼしたアケメネス朝ペルシャの後継を称する、超大国です」

玉藻ちゃん
西ローマを見捨てた東ローマも、大変な状態だったんですね

凛先生

「ユスティニアヌスはあらゆる手段を動員して、改革を行います。ペルシャの影響を受けない紅海貿易を活性化させたり、ヨーロッパで唯一絹の生産を始め財源の足しにしたり、ローマ法を整理し〝ローマ法大全〟を作ったり、キリスト教の権威を高めるためにギア・ソフィア大聖堂を大改築したり、その忙しさから〝眠らぬ皇帝〟と呼ばれるほどだっと言います」

玉藻ちゃん
すんごい働き者さんですねえ

凛先生

「対外的には同郷の名将ベリサリウスを抜擢し、ホスロー1世率いるペルシャの猛攻を防ぎます。そしてベリサリウスに、西ローマのチュニジアを占領していたヴァンダル王国の攻略を命じます。ベリサリウスは期待に応えてヴァンダル王国を制圧し、東ローマはアフリカの領土を回復します」

凛先生

「そしてついに東ゴート王国が支配していたイタリアに出兵。20年にわたる激しい戦役の後、東ゴート王国を滅ぼして帝都ローマを含むイタリアを回復しました。555年のことです」

玉藻ちゃん
今(5)後(5)ゴ(5)ートは駆逐され〜、と覚えましょう

凛先生

「さらにスペインの沿岸部も占領し、ガリア(フランス)を除く東西ローマ帝国の旧領をほほ回復します」

玉藻ちゃん
すごい、ローマ帝国復活ですね

凛先生

「ところがユスティニアヌスは、外征や事業のために市民に重税を課したため、国内で大事件が発生してしまうの。それがニカの乱。重税や労役を嫌った市民と貴族による反乱ね」

玉藻ちゃん
市民にとっては国の栄光も大切ですが、生活も大切ですからね

凛先生

「ユスティニアヌスは必死で説得を試みますが、失敗。ついに都の外に退避しようとします」

玉藻ちゃん
なんかネロ皇帝と一緒ですね

凛先生

「しかしそれを止めたのが皇后テオドラでした」

玉藻ちゃん
やっと今回の主人公の登場ですね

凛先生

「玉藻、私がユスティニアヌス役をするから、あなたはテオドラ役をお願いね」

玉藻ちゃん
凛さんの女房役ですね、了解ですう

ニカの乱とテオドラ

ユスティニアヌス
ああ、困った。大業のためとはいえ、税を厳しく取りすぎた。市民は怒り、武器を持って宮殿に迫っている
テオドラ
陛下、形式的に大臣達に責任を取らせて解任してはどうでしょう? また折をみて復帰させればいいのです
ユスティニアヌス
それも試してみたが、ダメだった。市民をたきつけているバックには、余の座を狙う貴族もいるのだろう
テオドラ
陛下・・・説得が無理ならば、軍隊を動員するしか、他に方法はないと思いますが・・・
ユスティニアヌス
ローマ時代からの特権を有す市民を殺せと? そんなことはできない。もし鎮圧を命じた軍隊が裏切ったら、余は間違いなく殺されるだろう。市民の虐殺を命じたただの暴君としてな
テオドラ
・・・・・・
ユスティニアヌス
逃走のための船は確保してある。余と其方が暮らしていくには、十分な財産もある。ここは帝位を捨てざるを得まい
ユスティニアヌス
テオドラ・・・余と一緒に逃げよう。そなたさえおればいい
テオドラ
・・・・・・
テオドラ
そのお気持ち、嬉しゅうございます。しかし陛下、貴方がいなくなったらこの国は、ローマ再興の夢はどうなるのです?
ユスティニアヌス
・・・・・・
テオドラ
私たちには財産もあれば、船で逃げる事もできます。でもそうまでして生き延びて、死ぬよりもマシだと言えますか? 陛下はお金持ちになるために、皇帝になられたのですか?
ユスティニアヌス
・・・・・・
テオドラ
〝帝衣は最高の死装束〟です、陛下。死ぬときは、皇帝として死にましょう。もちろんわたくしも、ご一緒します。貴方の妃として
ユスティニアヌス
・・・武力で市民を鎮圧すれば、その汚名は永遠に消えないであろう。たとえその後にどんな偉業を、成し遂げたとしても・・・
テオドラ
わたくしの評判は元から良くないですから、みんなわたくしが命じたと思うでしょう。大丈夫、わたくしのことを『性悪女』とか『女狐』とか、『玉藻ちゃんラブリー』とか、言われても平気ですぅ

凛先生

「この言葉に、ユスティニアヌスは決心し、ベリサリウスらに暴徒と化した市民の排除を命じます。多くの犠牲と共に首都の半数が破壊されてしまいましたが、暴徒は鎮圧され、ユスティニアヌスの権力は盤石のものとなります。これによって長年の対外遠征にも耐えうる基盤ができたのでした」

玉藻ちゃん
夫を強い言葉で支える。クレオパトラさんともマリーさんとも違う、今までにないタイプのヒロインですね。そもそもテオドラさんとはどういう出会いだったんですか? やっぱり貴族出身のご令嬢だったんでしょうねえ?

凛先生

「それが、テオドラは町の踊り子出身だったの。ユスティニアヌスの一目惚れだったと言われているわ」

玉藻ちゃん
きゃあ、玉藻ちゃんと一緒ですう

凛先生

「当時は身分違いの結婚は違法状態。ユスティニアヌスは周囲の猛反対を押し切り、法改正を行なってまで、テオドラさんとの結婚を望みます。大望ある身ながら、政略結婚ではなく恋愛結婚を選んだ。ユスティニアヌスの強い希望が見て取れるわね」

玉藻ちゃん
ユスティニアヌスさんすごい、愛のなせる技ですね

凛先生

「彼は冷徹な帝王として描かれることが多いだけに、この人間的なエピソードが光るわね。テオドラはその気丈さと聡明さで、ユスティニアヌスを支えたと言われているわ。ニカの乱での対応と妻が踊り子出身という出自の悪さは、最後までユスティニアヌスの弱点になったけど、おそらくそれを上回る内助の功があったことでしょう」

玉藻ちゃん
もしサーヴァントとして実装されたら、どんな性能になりそうですか?

凛先生

「そうねえ、まず宝具は〝帝衣は最高の死装束〟で決まりね。瀕死の状態でも踏みとどまれるような、補助防御系の効果でしょうね。敵の男性に対するチャームより、味方男性キャラの支援能力がつきそう。クラスは踊り娘だから、やっぱりアサシンかしら? マタ・ハリさんの上位互換、といった感じでしょうね」

玉藻ちゃん
それで画面がマタ・ハリさんだったんですえ

凛先生

「それに〝ローマを取り戻せ〟は、もし登場すれば良いシナリオになりそうね」

玉藻ちゃん
それは期待できそうですね

凛先生

「今回は初企画の、サーバント候補生紹介だったけど、楽しく読んでもらえたかしら? ユスティニアヌスはローマ帝国を復活させた偉大な皇帝だけど、ゲルマン民族の大移動と、後に起こった中東の大事件のせいで、見落とされがちなの」

玉藻ちゃん
一大事件って、何ですか?

凛先生

「それが現在まで中東の主役と言える一大勢力、イスラムよ。次回は東ローマのライバルだったササン朝ペルシャと、ゾロアスター教について説明するわね」

玉藻ちゃんの年号ゴロ合わせ

ユスティニアヌス帝、東ゴート王国を滅ぼして帝都ローマを奪還(555年)

今(5)後(5)ゴ(5)ートは駆逐され〜、と覚えましょう

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